観光業向けインバウンドマーケティング①

観光業向けのインバウンドマーケティングといえば、ニーズをリサーチして顧客の希望に応えたり、ニーズを育てて購買に繋げるやり方があります。

観光業では、実際に観光客が来てお金を落としてくれることで、初めて利益が得られることになります。

つまりまずは興味を持ってもらい、次に足を運びたい気持ちを高めて購買を引き起こすのが基本です。

自然に流れてくるインバウンド客を自分の方に引き寄せるマーケティングもありますが、観光客自体が減少するとこのやり方は難しいです。

そこで、潜在的なインバウンド客を発掘したり、観光で訪れたくなるようなマーケティングが必要となります。

日本には観光資源や歴史に文化的な魅力、サブカルチャーもあるわけですから、これらを活用したり駆使しない手はないです。

勿論、新たな価値を生み出してお客さんを増やすのもありですが、1から価値を作り出したり育てるのは大変です。

この方法1つに賭けてリスクの高い挑戦を行うよりも、既存の価値を活かしながら独自の価値を育てる方が現実的だといえるでしょう。

観光業は資源をそのまま活かすやり方が一般的ですが、更に一歩踏み込む形で価値を高めることが大切です。

日本を訪れる観光客は、日本らしいものに触れたり体験することに価値を見出すので、この体験の価値を高めることがポイントになると思われます。

ターゲットを絞り込まないと、具体的に何が活かせるか分からなかったり、インバウンド向けのアプローチやマーケティングのやり方も定まらないです。

最初に必要なのはアプローチするターゲットの絞り込みで、どういった層にアプローチしたいか考えることが先決です。

観光業というと、自然や食といったものに価値を見出しがちですが、必ずしも誰もが自然を求めたりグルメに価値を置いているとは限らないです。

歴史がある土地なら歴史を追体験できる場を作り提供したり、文化に浸れる体験をウリに、そういった魅力を求めるターゲット層にアプローチするのも効果的です。

また、サブカルチャーを武器にするのであれば、当時リアルタイムで体験できなかった層に対し、まるでタイムスリップしたかのような体験が提供できると良いでしょう。

こうした何が提供できるか見直すことや、提供する価値を明確にすることは、インバウンドマーケティングにおいて重要です。

次に取り組むべきなのは母数を増やすことで、例えば英語やそれ以外の言語にも対応する情報発信を行う取り組みなどです。

英語圏の人は多いので、英語だけで情報発信しても一定の効果は期待できますが、他の言語でも情報を提供することで観光客を獲得するチャンスが増えます。

当然ながら多言語対応にはコストが掛かりますが、観光客を獲得したいなら惜しまずに掛けるところにコストを掛けるべきです。

情報発信はホームページやブログが中心ですが、SNSアカウントも運用して積極的に活用したいものです。

SNSの良いところは気軽に情報が発信できることと、些細な切っ掛けで情報が広まる点にあります。

発信する情報や対応を間違えると逆効果なので、マニュアルを作って一貫した運用を行うなどの工夫は必要ですが、上手く活用すれば強力な武器になります。

世界的な感染症でインバウンドが落ち込んでいる観光業は、従来と同じやり方だと観光客が戻る見込みは薄いでしょう。

その為、自宅に居ながらでも楽しめる魅力を伝えたり、将来的な訪日に繋がる取り組みが必要になってきます。

今はまさに堪える時ではありますが、落ち込んでいる時にこそ今後を考えたり、できることから始めることがやがて反転攻勢に変わります。

ワクチンの接種が進む観光再開が早そうな国に狙いを定めたり、観光客の数ではなく単価を上げる方向で価値を高めるなどが、これからの観光業に重要なマーケティングとなりそうです。

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